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2008.03.30 Sun
2008.03.23 Sun
ゆっくりと流れてゆく時間
隣にいる君の息遣い
二人が歩いた後に残る足跡
静けさの中聞こえる波の音
君とならどこでもいい
君とならどこまでもいける
それが僕の描く二人の未来
幸せな瞬間の積み重ね…
まだ手もつなげない僕だけど
明日もきっと君の隣にいるから
隣にいる君の息遣い
二人が歩いた後に残る足跡
静けさの中聞こえる波の音
君とならどこでもいい
君とならどこまでもいける
それが僕の描く二人の未来
幸せな瞬間の積み重ね…
まだ手もつなげない僕だけど
明日もきっと君の隣にいるから
2008.03.23 Sun
去年あなたと見上げた桜
今隣にあなたはいない
開花宣言
聞いてチクリ胸が痛んだ
「来年もまた一緒に見にこようね」
信じてた未来、今ここにない
あるのは桜の記憶だけ
あなたがくれた思い出だけ
ヒラリ舞う桜の花びら
ほろり零れた私のナミダ
今隣にあなたはいない
開花宣言
聞いてチクリ胸が痛んだ
「来年もまた一緒に見にこようね」
信じてた未来、今ここにない
あるのは桜の記憶だけ
あなたがくれた思い出だけ
ヒラリ舞う桜の花びら
ほろり零れた私のナミダ
2008.03.23 Sun
見えないんじゃない
見ようとしていないだけ
言えないんじゃない
言おうとしていないだけ
本当はわかってる
わからないフリしてるだけ
たださよならがいえないだけ
現実をまだ受け止められない…
別れのときはすぐ目の前
往生際が悪いだけ…
見ようとしていないだけ
言えないんじゃない
言おうとしていないだけ
本当はわかってる
わからないフリしてるだけ
たださよならがいえないだけ
現実をまだ受け止められない…
別れのときはすぐ目の前
往生際が悪いだけ…
2008.03.23 Sun
消せないアドレス
消せない電話番号
消せないメール
消せない着信履歴
残しておいても
しかたないのに
消せない記録
消せない記憶
僕の中にいる君を
僕は消すことができない
消せない電話番号
消せないメール
消せない着信履歴
残しておいても
しかたないのに
消せない記録
消せない記憶
僕の中にいる君を
僕は消すことができない
2008.03.23 Sun
あなたがあなたであればいい
ただそれだけ
あなたがわたしをわすれても
わたしがあなたをわすれなければいい
どんなになっても
あなたはあなた
わたしはあなたを
あいしつづける
じしんはない
でもたぶんだいじょうぶ
いままでたくさんあなたに
あいされてきたから
わたしがかえすばんがきただけ
ただそれだけのこと…
ただそれだけ
あなたがわたしをわすれても
わたしがあなたをわすれなければいい
どんなになっても
あなたはあなた
わたしはあなたを
あいしつづける
じしんはない
でもたぶんだいじょうぶ
いままでたくさんあなたに
あいされてきたから
わたしがかえすばんがきただけ
ただそれだけのこと…
2008.03.21 Fri
桜は一回寒い想いをしないと
咲かないんだって
春に咲くのはその前に
冬があるからなんだね
寒さを体験して、初めて
スイッチが入るんだって
春だから咲くんじゃなくて
冬を越えたから咲くんだね
あれだけ辛い想いしたのは
きっとこの恋を咲かす為の準備
じゃなきゃ、何のための
胸の痛みなの?
恋のスイッチ入れるため
私は涙を流したんだよね
でも、あなたの中にある花が
桜かどうかはわからない
わからないんだ…
咲かないんだって
春に咲くのはその前に
冬があるからなんだね
寒さを体験して、初めて
スイッチが入るんだって
春だから咲くんじゃなくて
冬を越えたから咲くんだね
あれだけ辛い想いしたのは
きっとこの恋を咲かす為の準備
じゃなきゃ、何のための
胸の痛みなの?
恋のスイッチ入れるため
私は涙を流したんだよね
でも、あなたの中にある花が
桜かどうかはわからない
わからないんだ…
2008.03.19 Wed
めぐりあうこと
偶然の出会い
そうだ
君と会えたこと
僕は後悔する
ところだった
出会いを
無駄にするとこだった
例え残したのが
痛みだったとしても
例え残したのが
わだかまりだったとしても
それにはきっと意味がある
無駄なことなんてないはず
そう思って
痛みを力に変えていこう
残ってしまった
わだかまり強さに変えていこう
そうすることできっと
僕はこの出会いを
思い出に変えられる
そして前を向いて歩き出せるんだ
偶然の出会い
そうだ
君と会えたこと
僕は後悔する
ところだった
出会いを
無駄にするとこだった
例え残したのが
痛みだったとしても
例え残したのが
わだかまりだったとしても
それにはきっと意味がある
無駄なことなんてないはず
そう思って
痛みを力に変えていこう
残ってしまった
わだかまり強さに変えていこう
そうすることできっと
僕はこの出会いを
思い出に変えられる
そして前を向いて歩き出せるんだ
2008.03.19 Wed
次から次へと消えていく
周りから人がいなくなる
また一人、また一人と
ここから人が去っていく
原因は去る者にあるのか
それとも残る者にあるのか
私の選択は正しいのか
残った先に希望はあるのか
今はまだ見えない
今はまだ闇の中
周りから人がいなくなる
また一人、また一人と
ここから人が去っていく
原因は去る者にあるのか
それとも残る者にあるのか
私の選択は正しいのか
残った先に希望はあるのか
今はまだ見えない
今はまだ闇の中
2008.03.19 Wed
音を立てて崩れた
積み上げたはずのそれは
ただの積み木で
壊れるのは簡単だった
時間をかけて
完成したはずの城は
一瞬のうちに
ただの積み木に戻った
元に戻っただけ
何もできてなかったのだと思えばいい
でも僕の頭の中には
城の残像が今も鮮明に残ってる
一度壊れた城なら
積み木をまた積み上げればいい
でも、僕はためらってる
また崩れるのが怖いんだ
そうして僕は
積み上げるのをやめ
ただ散らばっている積み木を
じっと眺めてはため息をついている
積み上げたはずのそれは
ただの積み木で
壊れるのは簡単だった
時間をかけて
完成したはずの城は
一瞬のうちに
ただの積み木に戻った
元に戻っただけ
何もできてなかったのだと思えばいい
でも僕の頭の中には
城の残像が今も鮮明に残ってる
一度壊れた城なら
積み木をまた積み上げればいい
でも、僕はためらってる
また崩れるのが怖いんだ
そうして僕は
積み上げるのをやめ
ただ散らばっている積み木を
じっと眺めてはため息をついている
2008.03.17 Mon
ただ眠りに身を任せるのはきっと
来ないメールを待っている自分に
嫌悪感を感じることから逃げる為
一日中思考を停止させ現実逃避
夢の中に逃げ込んでもあなたは
相変わらずどこか違うとこ見てて
こんなにつらいならもう諦めたら
いいのに何故?今日もわたしは
あなたのこと想い続けているよ
生きてたらいいことも悪いことも
あるよねって誰かいってたけど
悪いことばっかで正直うんざり
でもね忘れられないのあなたを
わたしの中ずっしりと根をはって
抜こうとしても抜けないんだ全然
結局あなたを離さないのはわたし
だったらただ愛せばいいのにね
愛されたくてわたし今日も夢の中
来ないメールを待っている自分に
嫌悪感を感じることから逃げる為
一日中思考を停止させ現実逃避
夢の中に逃げ込んでもあなたは
相変わらずどこか違うとこ見てて
こんなにつらいならもう諦めたら
いいのに何故?今日もわたしは
あなたのこと想い続けているよ
生きてたらいいことも悪いことも
あるよねって誰かいってたけど
悪いことばっかで正直うんざり
でもね忘れられないのあなたを
わたしの中ずっしりと根をはって
抜こうとしても抜けないんだ全然
結局あなたを離さないのはわたし
だったらただ愛せばいいのにね
愛されたくてわたし今日も夢の中
2008.03.16 Sun
あったかいのか冷たいのか
どっちかはっきりしてよ
あたしは近頃どうすればいいか
わからなくていつも困ってる
あなたの気まぐれに振り回されて
今日も夜には震える肩
いい加減、冷たくするのはやめてよ
素直にあっためてくれたらいいのに…
あなたはまだ拒んでる
あなたはまだためらってる
往生際が悪いわよ?
あきらめて早くいらっしゃい
どっちかはっきりしてよ
あたしは近頃どうすればいいか
わからなくていつも困ってる
あなたの気まぐれに振り回されて
今日も夜には震える肩
いい加減、冷たくするのはやめてよ
素直にあっためてくれたらいいのに…
あなたはまだ拒んでる
あなたはまだためらってる
往生際が悪いわよ?
あきらめて早くいらっしゃい
2008.03.16 Sun
気の抜けたコーラ
まるで今の僕みたい
君がいなくなって僕の心
弾ける様な気持ち失った
炭酸のないコーラは
ただの甘ったるい茶色い水で
口の中にまとわりつくだけで
ちっともおいしくなんかないんだ
好きなのにな
まだ、好きなのにね
でも一度気の抜けたコーラに
もう、炭酸は戻らない
一度離れていった君は
もう、僕の元には戻らない…
まるで今の僕みたい
君がいなくなって僕の心
弾ける様な気持ち失った
炭酸のないコーラは
ただの甘ったるい茶色い水で
口の中にまとわりつくだけで
ちっともおいしくなんかないんだ
好きなのにな
まだ、好きなのにね
でも一度気の抜けたコーラに
もう、炭酸は戻らない
一度離れていった君は
もう、僕の元には戻らない…
2008.03.16 Sun
何気なく触れた手が嬉しかった
向けられた笑顔が心地よかった
ずっとそれがほしかった
ただあなたの隣にいたかった
ただあなたと一緒に笑いたかった
ずっとそう思ってた
小さな一歩かもしれない
まだまだ時間はかかるかもしれない
それでも確実に一歩
あなたとの距離縮まったよね
あなたの心に触れられたよね
それだけで私、すごく嬉しいんだ…
向けられた笑顔が心地よかった
ずっとそれがほしかった
ただあなたの隣にいたかった
ただあなたと一緒に笑いたかった
ずっとそう思ってた
小さな一歩かもしれない
まだまだ時間はかかるかもしれない
それでも確実に一歩
あなたとの距離縮まったよね
あなたの心に触れられたよね
それだけで私、すごく嬉しいんだ…
2008.03.15 Sat
不安は、自信のなさの現われだね
僕には君を繋ぎとめておく自信がない
君が羽ばたいていくなら
僕はそれを見守ってるしかないんだ
本当はずっと、そばにおいておきたい
でも君は僕のものじゃない
君が持っている羽はきっと
僕のちっぽけなプライドなんて
軽々と飛び越えていくだろう
君が持っている夢がきっと
僕のありったけの想い以上に
君をキラキラと輝かすだろう
さなぎだった君が蝶になり
大空に向かって飛んでいく
僕はそれを見つめながら
ただ君の行く末を案ずるばかり
羽の生えていない僕には
君と一緒に飛ぶことなど一生できないから
僕の見た夢は、朝露のようにただ
儚く消えていくだけ…
僕には君を繋ぎとめておく自信がない
君が羽ばたいていくなら
僕はそれを見守ってるしかないんだ
本当はずっと、そばにおいておきたい
でも君は僕のものじゃない
君が持っている羽はきっと
僕のちっぽけなプライドなんて
軽々と飛び越えていくだろう
君が持っている夢がきっと
僕のありったけの想い以上に
君をキラキラと輝かすだろう
さなぎだった君が蝶になり
大空に向かって飛んでいく
僕はそれを見つめながら
ただ君の行く末を案ずるばかり
羽の生えていない僕には
君と一緒に飛ぶことなど一生できないから
僕の見た夢は、朝露のようにただ
儚く消えていくだけ…
2008.03.15 Sat
淀んでいるこの醜い感情は
愛情の裏返しなのか
独占したいのにできないそのジレンマが
私の感情を歪ませたのか
ただ純粋に愛したかった
好きでいるだけで幸せ
そう思えていたはずなのに
いつの間に私はこんなにも
欲張りになってしまったのか
思い通りにならない展開が
今日も私を苛つかせる
愛情の裏返しなのか
独占したいのにできないそのジレンマが
私の感情を歪ませたのか
ただ純粋に愛したかった
好きでいるだけで幸せ
そう思えていたはずなのに
いつの間に私はこんなにも
欲張りになってしまったのか
思い通りにならない展開が
今日も私を苛つかせる
2008.03.12 Wed
卒業おめでとう
君の旅立ちを祝おう
君の幸せを祈ろう
君の笑顔を願おう
まだ寒さ残る三月
桜咲くよ君のために
桜舞うよ君の上に
桜降るよ君の肩に
明日からは別々の道
もうここで会うことはないね
もうここで笑うことはないね
もうここで泣くことも…ないね
でもそれは終わりじゃないよ
これから始まる新しい日々
これから出会う新しい人々
これから起こる新しい出来事
明日に向かって踏み出すんだ
振り返らずに
立ち止まらずに
涙、見せずに…さあ
君は今日、僕を卒業していく…
君の旅立ちを祝おう
君の幸せを祈ろう
君の笑顔を願おう
まだ寒さ残る三月
桜咲くよ君のために
桜舞うよ君の上に
桜降るよ君の肩に
明日からは別々の道
もうここで会うことはないね
もうここで笑うことはないね
もうここで泣くことも…ないね
でもそれは終わりじゃないよ
これから始まる新しい日々
これから出会う新しい人々
これから起こる新しい出来事
明日に向かって踏み出すんだ
振り返らずに
立ち止まらずに
涙、見せずに…さあ
君は今日、僕を卒業していく…
2008.03.10 Mon
できるならどうか、どうか
ぼくのそばにずっといてください
できるならどうか、どうか
きみのそばにずっといさせてください
でもそれができないなら
せめて…きみをずっとすきでいさせてください
そしてどうか…
ぼくのことをわすれないでください
ぼくとすごしたおもいでを
ごみばこにすてたりしないでください
ぼくはきみのかけらぜんぶ…
このむねのなかに、たいせつにしまってあるんですから…
ぼくのそばにずっといてください
できるならどうか、どうか
きみのそばにずっといさせてください
でもそれができないなら
せめて…きみをずっとすきでいさせてください
そしてどうか…
ぼくのことをわすれないでください
ぼくとすごしたおもいでを
ごみばこにすてたりしないでください
ぼくはきみのかけらぜんぶ…
このむねのなかに、たいせつにしまってあるんですから…
2008.03.10 Mon
第一章 冬・想い
vol.5
「そう…」
学食でお昼を食べながら僕は田崎と聡美が付き合うようになったことを京子に話した。けれど京子は本人たちに直接会ってその現実を知ったことを口にはしなかった。
「もうさ、諦めた方がいんじゃないの?」
僕の口からするりとそんな言葉が零れ落ちた。京子を見る。唇を噛み締めている。次の瞬間、僕をきっと睨みつけた。
「そんなの言われなくてもわかってるよ!でも…」
「でも…?」
聞き返した言葉にすぐに返事は返ってこなかった。水を何度も口に運んで渇いた喉を潤す。
「ね、榊くんは好きな人いないの?」
「うえぇ?」
思ってもみない問い掛けに動揺して変な声をあげてしまった。
「いる…けど…」
僕は京子の顔をチラリと覗き込みながら答えた。
「じゃあその人に彼氏ができたら、諦められる?」
僕は何も答えられなかった。すると京子は
「自分の気持ちコントロールできるくらいなら、私最初から田崎くん好きになんてなってないよ。」
そう言い残して…学食を出ていってしまった。ほとんど手付かずのオムライスを残して…。
*
雪雑じりの雨を見たとき僕は京子のことを…いや正確には京子への自分の気持ちを重ねていた。雨で無理やり溶かされ土と雑じり合った雪。雪が田崎を想う京子の気持ちだとしたら、僕はそれを積もらせないように洗い流そうとする雨で…彼女の気持ち踏みにじろうとしてるだけで…。雪雑じりの雨を見ていたら、ふいに泣きたくなった。雪として積もることもできずアスファルトの上で溶けていったそれはもしかして雪の涙なのかもしれない。彼女の言葉を思い出す。
「自分の気持ちコントロールできるくらいなら、私最初から田崎くん好きになんてなってないよ。」
天気と同じように人の気持ちも自由に操ることなんてできない。思うようにはいかないからこそ、晴れたら嬉しいし、相手から自分に矢印を向けられたら物凄く嬉しいんだよね…。当たり前のことに気付いてなんだか肩の力が抜けていくようだった。
僕だって、君が誰を好きだろうと君を好きな気持ち諦めらんないから…
次に京子に会ったら、謝ろう、そう思いながら僕は白いカケラを見つめていた。
vol.5
「そう…」
学食でお昼を食べながら僕は田崎と聡美が付き合うようになったことを京子に話した。けれど京子は本人たちに直接会ってその現実を知ったことを口にはしなかった。
「もうさ、諦めた方がいんじゃないの?」
僕の口からするりとそんな言葉が零れ落ちた。京子を見る。唇を噛み締めている。次の瞬間、僕をきっと睨みつけた。
「そんなの言われなくてもわかってるよ!でも…」
「でも…?」
聞き返した言葉にすぐに返事は返ってこなかった。水を何度も口に運んで渇いた喉を潤す。
「ね、榊くんは好きな人いないの?」
「うえぇ?」
思ってもみない問い掛けに動揺して変な声をあげてしまった。
「いる…けど…」
僕は京子の顔をチラリと覗き込みながら答えた。
「じゃあその人に彼氏ができたら、諦められる?」
僕は何も答えられなかった。すると京子は
「自分の気持ちコントロールできるくらいなら、私最初から田崎くん好きになんてなってないよ。」
そう言い残して…学食を出ていってしまった。ほとんど手付かずのオムライスを残して…。
*
雪雑じりの雨を見たとき僕は京子のことを…いや正確には京子への自分の気持ちを重ねていた。雨で無理やり溶かされ土と雑じり合った雪。雪が田崎を想う京子の気持ちだとしたら、僕はそれを積もらせないように洗い流そうとする雨で…彼女の気持ち踏みにじろうとしてるだけで…。雪雑じりの雨を見ていたら、ふいに泣きたくなった。雪として積もることもできずアスファルトの上で溶けていったそれはもしかして雪の涙なのかもしれない。彼女の言葉を思い出す。
「自分の気持ちコントロールできるくらいなら、私最初から田崎くん好きになんてなってないよ。」
天気と同じように人の気持ちも自由に操ることなんてできない。思うようにはいかないからこそ、晴れたら嬉しいし、相手から自分に矢印を向けられたら物凄く嬉しいんだよね…。当たり前のことに気付いてなんだか肩の力が抜けていくようだった。
僕だって、君が誰を好きだろうと君を好きな気持ち諦めらんないから…
次に京子に会ったら、謝ろう、そう思いながら僕は白いカケラを見つめていた。
2008.03.10 Mon
鳴らない電話
届かないメール
現れない君はもう…
待ち合わせは一時間前
降ってきた雨
僕はずぶ濡れ、心まで全部
いつの間にすれ違ったの
いつの間に心離れたの
気づいたら君はもう…
せめてもう一度会いたくて
一方的に送ったメール
けれど僕はひとり、待ちぼうけ
君の中にもう僕はいないの
誰か別の人がいるの
帰ってこない君はもう…
君はもう…
僕は…
届かないメール
現れない君はもう…
待ち合わせは一時間前
降ってきた雨
僕はずぶ濡れ、心まで全部
いつの間にすれ違ったの
いつの間に心離れたの
気づいたら君はもう…
せめてもう一度会いたくて
一方的に送ったメール
けれど僕はひとり、待ちぼうけ
君の中にもう僕はいないの
誰か別の人がいるの
帰ってこない君はもう…
君はもう…
僕は…
2008.03.10 Mon
見えない
聞こえない
私は今、闇の中
さまよってる
行き止まりばかり
私は今、迷路の中
出られない
身動きとれない
私は今、檻の中
絶望という名の闇の中
不安という名の迷路の中
キミという名の檻の中
囚われたまま、夢の中
聞こえない
私は今、闇の中
さまよってる
行き止まりばかり
私は今、迷路の中
出られない
身動きとれない
私は今、檻の中
絶望という名の闇の中
不安という名の迷路の中
キミという名の檻の中
囚われたまま、夢の中
2008.03.10 Mon
きっとそのうち
おもいだすことさえ
なくなるのでしょう
あんなにも
こいこがれた
あついきもちさえ
ときのながれのなかに
とけていっていずれ
きえてしまうのでしょう
そんなにすきじゃなかったのかと
じもんじとうしてみるけど
こたえは・・・
だいすきだった
あいしてた
こころから、あのひとを…
それなのに
いま、どうしたって
こころはふるえない
とまってる
うごかない
なにもかんじない
あたらしいこいに
であうまで
きっと
でんちぎれの
とけいのように
あたしはきっととまったままで…
おもいだすことさえ
なくなるのでしょう
あんなにも
こいこがれた
あついきもちさえ
ときのながれのなかに
とけていっていずれ
きえてしまうのでしょう
そんなにすきじゃなかったのかと
じもんじとうしてみるけど
こたえは・・・
だいすきだった
あいしてた
こころから、あのひとを…
それなのに
いま、どうしたって
こころはふるえない
とまってる
うごかない
なにもかんじない
あたらしいこいに
であうまで
きっと
でんちぎれの
とけいのように
あたしはきっととまったままで…
2008.03.09 Sun
第一章 冬・想い
vol.4
翌週、ゼミに行く前に京子から風邪で休むとメールがきていて僕は正直ホッとしていた。やはり二人は明らかに誰が見ても付き合うことになったとわかる態度だった。手をつないで教室に入ってくる。田崎を下の名前で呼び捨てにする聡美。そんな光景を、京子がいきなり目の当たりにしなくてよかったと心から思った。
「そいや昨日聡美と映画見に行ったんだけど映画館で京子ちゃんに会ったわ」
「うそ!」
田崎の言葉に思わず大声をあげてしまった。
「お前付き合ってるって京子に話したのか?」
「話すより前に京子に聞かれたから先週から付き合ってるって答えたよ。別に隠すことじゃないしね。」
田崎の代わりに聡美が答えた。頭の中が真っ白になった。京子…もしかしてそれがショックで今日休んだのか…?
そんな僕の心の内など知る由もない二人は、帰りにどこに遊びに行くだの、春休みに旅行に行きたいだの、楽しげに二人の未来を話していた。
けれどそんな二人を眺めながらどこかでこれはチャンスなんじゃないかと思っている自分がいた。叶わない恋なんてあきらめて俺にしとけばって、そんな風に考えてしまう自分が奥から這い出てくる。京子の心配をしながらも自分にとっては彼女が田崎をあきらめてくれれば可能性が広がるという期待感を拭い切れない。応援するといいながら、僕は積極的には何もしてこなかった。結局自分のことしか考えていなかったのかもしれない。
昼休み、僕は京子に電話をかけた。
「風邪大丈夫?」
「うん…」
「明日はくるの?」
「多分…」
「京子確か三限目からだよね?昼飯一緒に食わない?」
「いいけど。じゃ学食の前に12時でいい?」
「オッケー。じゃ明日」
電話を切った後、ふと僕は京子に何を話すつもりなんだろうと思った。
vol.4
翌週、ゼミに行く前に京子から風邪で休むとメールがきていて僕は正直ホッとしていた。やはり二人は明らかに誰が見ても付き合うことになったとわかる態度だった。手をつないで教室に入ってくる。田崎を下の名前で呼び捨てにする聡美。そんな光景を、京子がいきなり目の当たりにしなくてよかったと心から思った。
「そいや昨日聡美と映画見に行ったんだけど映画館で京子ちゃんに会ったわ」
「うそ!」
田崎の言葉に思わず大声をあげてしまった。
「お前付き合ってるって京子に話したのか?」
「話すより前に京子に聞かれたから先週から付き合ってるって答えたよ。別に隠すことじゃないしね。」
田崎の代わりに聡美が答えた。頭の中が真っ白になった。京子…もしかしてそれがショックで今日休んだのか…?
そんな僕の心の内など知る由もない二人は、帰りにどこに遊びに行くだの、春休みに旅行に行きたいだの、楽しげに二人の未来を話していた。
けれどそんな二人を眺めながらどこかでこれはチャンスなんじゃないかと思っている自分がいた。叶わない恋なんてあきらめて俺にしとけばって、そんな風に考えてしまう自分が奥から這い出てくる。京子の心配をしながらも自分にとっては彼女が田崎をあきらめてくれれば可能性が広がるという期待感を拭い切れない。応援するといいながら、僕は積極的には何もしてこなかった。結局自分のことしか考えていなかったのかもしれない。
昼休み、僕は京子に電話をかけた。
「風邪大丈夫?」
「うん…」
「明日はくるの?」
「多分…」
「京子確か三限目からだよね?昼飯一緒に食わない?」
「いいけど。じゃ学食の前に12時でいい?」
「オッケー。じゃ明日」
電話を切った後、ふと僕は京子に何を話すつもりなんだろうと思った。
2008.03.08 Sat
第一章 冬・想い
vol.3
ゼミが終わり次の授業のため大教室に京子と二人移動する。それは心理学の授業で必須ではないため田崎も聡美もとっていなかった。つまりは僕と京子、二人だけの時間というわけ…なんだけど。
「さっきなんで行くって言わなかったの?」
席につきノートやペンをカバンから出しながら僕は京子に聞いた。
「だって…榊くんいないとこで私、田崎くんとうまくしゃべる自信ないし…」
俯き加減でそう答える京子の嬉しくて悲しい言葉。僕を頼りにしてくれているのはうれしい。でもイコール僕といても緊張しない、恋愛対象じゃないってことだ。彼女のドキドキは田崎にしか作れないらしい。
「でも…このまま行くと多分あいつらつきあうことになるんじゃない?いいの?」
悔しくてつい意地悪な台詞をはいてしまう。ただ実際いまでも二人は仲がよく休みの日も出かけていたりするようで、付き合うのは時間の問題だという気がしていた。
「ん…だって…」
彼女が口ごもった瞬間、教授が入ってきて授業が始まり会話はそこで中断した。
しかし大学に限らず授業というのは何故こうも眠気を誘うのだろう。興味があってとったはずの授業なのに、僕は気付くといつも舟を漕いでいる。「教授の授業を録音して寝る前に聞いたらよく眠れるんじゃないか」と前に京子に話したら、京子は可笑しそうに笑い、「ほんとにやってみて効果試してみてよ」と言っていた。もちろんそんなこと実際やるわけがないし、授業が終われば忘れてしまうような他愛ない会話だ。けどベッドに入ってもなかなか眠れない夜には、その話をいつも思い出してしまう。
授業も終盤にさしかかった頃、夢うつつをさ迷いながらもふと京子を見るといつもはちゃんと授業を聞いてノートもしっかりとってるはずなのにそのノートは足跡のついていない雪のように真っ白だった。きっと田崎と聡美のことを考えていたんだろう。
もちろん…僕のノートも真っ白だった。いや正確にいうと白地にひかれたグレーの罫線の上、舟を漕いでいたその航路を示すペンの跡だけが残っていた。
ж
「榊、俺ら付き合うことになった」
翌日の昼、僕は学食で田崎と聡美を見つけ、その前のあいている席に当たり前のように座った。いつも通り、何も変わらない光景のはずだった。
「昨日カラオケ行ったとき告られてさ…ま、断る理由なかったからさ」
「ちょっと守、その言い草はなくない?」
聡美は当たり前のように田崎を下の名前で呼び、田崎の口の悪さを指摘しながらも目は笑っていた。
「まあそうなるとは思ってたけど…」
僕はそんな二人に当てられながら、カツ丼を平らげさっさと学食を後にした。考えていたのは京子のことだった。この事実を知ったら彼女は傷つくだろう。おそらく僕の口から告げずとも来週ゼミで二人を見ればその変化に気付くだろう。聡美はオープンな子だし田崎もまんざらじゃないみたいだし…。恋人同士になった二人を見たときの京子の胸の痛みを想像すると自分の胸も痛んだ。
vol.3
ゼミが終わり次の授業のため大教室に京子と二人移動する。それは心理学の授業で必須ではないため田崎も聡美もとっていなかった。つまりは僕と京子、二人だけの時間というわけ…なんだけど。
「さっきなんで行くって言わなかったの?」
席につきノートやペンをカバンから出しながら僕は京子に聞いた。
「だって…榊くんいないとこで私、田崎くんとうまくしゃべる自信ないし…」
俯き加減でそう答える京子の嬉しくて悲しい言葉。僕を頼りにしてくれているのはうれしい。でもイコール僕といても緊張しない、恋愛対象じゃないってことだ。彼女のドキドキは田崎にしか作れないらしい。
「でも…このまま行くと多分あいつらつきあうことになるんじゃない?いいの?」
悔しくてつい意地悪な台詞をはいてしまう。ただ実際いまでも二人は仲がよく休みの日も出かけていたりするようで、付き合うのは時間の問題だという気がしていた。
「ん…だって…」
彼女が口ごもった瞬間、教授が入ってきて授業が始まり会話はそこで中断した。
しかし大学に限らず授業というのは何故こうも眠気を誘うのだろう。興味があってとったはずの授業なのに、僕は気付くといつも舟を漕いでいる。「教授の授業を録音して寝る前に聞いたらよく眠れるんじゃないか」と前に京子に話したら、京子は可笑しそうに笑い、「ほんとにやってみて効果試してみてよ」と言っていた。もちろんそんなこと実際やるわけがないし、授業が終われば忘れてしまうような他愛ない会話だ。けどベッドに入ってもなかなか眠れない夜には、その話をいつも思い出してしまう。
授業も終盤にさしかかった頃、夢うつつをさ迷いながらもふと京子を見るといつもはちゃんと授業を聞いてノートもしっかりとってるはずなのにそのノートは足跡のついていない雪のように真っ白だった。きっと田崎と聡美のことを考えていたんだろう。
もちろん…僕のノートも真っ白だった。いや正確にいうと白地にひかれたグレーの罫線の上、舟を漕いでいたその航路を示すペンの跡だけが残っていた。
ж
「榊、俺ら付き合うことになった」
翌日の昼、僕は学食で田崎と聡美を見つけ、その前のあいている席に当たり前のように座った。いつも通り、何も変わらない光景のはずだった。
「昨日カラオケ行ったとき告られてさ…ま、断る理由なかったからさ」
「ちょっと守、その言い草はなくない?」
聡美は当たり前のように田崎を下の名前で呼び、田崎の口の悪さを指摘しながらも目は笑っていた。
「まあそうなるとは思ってたけど…」
僕はそんな二人に当てられながら、カツ丼を平らげさっさと学食を後にした。考えていたのは京子のことだった。この事実を知ったら彼女は傷つくだろう。おそらく僕の口から告げずとも来週ゼミで二人を見ればその変化に気付くだろう。聡美はオープンな子だし田崎もまんざらじゃないみたいだし…。恋人同士になった二人を見たときの京子の胸の痛みを想像すると自分の胸も痛んだ。
2008.03.07 Fri
第一章 冬・想い
vol.2
京子と教室に入る。教授はまだ来ていなかった。先に田崎と聡美が座っていて、僕らはその横に座った。コの字型に配置されている机のちょうど一つ目のコーナーが僕らの定位置。聡美、田崎、僕、京子…並び方もいつも同じ。
聡美も田崎と同じく本来なら僕と同じグループにはなりえないタイプだ。けれどまた聡美も派手な外見に反して、ゼミのコンパや合宿の幹事を買って出るなど面倒見のよい性格で、話すととてもいい子だったりして、めんどくさいと言いながらもよく気のつく田崎といいコンビのようだった。二人で幹事をやるうちに意気投合したようで気付けば聡美も一緒にいるメンツに入っていた。
「あれ?京子ちゃんパーマかけた?」
田崎の言葉に京子はパッと目を輝かせた。
「うん。昨日美容院いってきたんだ」
京子の嬉しそうな顔を見ながら「僕のが先に気付いてたのに」と心の中で呟く。ただ言えなかっただけ…なんて言い訳にしかならない。思ってても口に出さなければ人の気持ちなんて伝わらない。ということは彼女の中で僕は人の変化に気付かない鈍感なやつとしか認識されていないのだろう。田崎は自分がオシャレに気を使う人間だからか髪型を変えたり、洋服にしろカバンにしろ何か新しいアイテ
ムに変えたりするとちゃんとそれに気付いて相手に伝えることができるやつだ。そういうことが自然にできてしまう田崎が僕はいつもうらやましく、そして憎らしい。
「榊、今日帰りひま?」
「…ん、なに?」
窓の外を眺めながら考え事をしていた僕に田崎がなにか聞いてきた。
「聡美がカラオケいきたいってうるさいから行くんだけどお前も来いよ」
僕はチラリと京子を見た。
「京子ちゃんもどう?」
田崎が僕を押しのけて京子に聞いた。
「どーしようかな…」
小さく答えた。
「てか俺今日バイト入ってんだけど」
「いーじゃんたまには。つきあえよ」
京子の視線が僕に刺さっている気配を感じた。聞かなくとも一緒にいって欲しいということはわかっている。でも…。
「いきなりは無理だよ」
「なんだよつきあい悪いなあ〜」
「あ私も今日は用事あるんだった、ごめん」
京子がすかさず答えた…田崎の目を見ずに。いや正確には田崎の目を見れずに…。
「京子ちゃんもダメなの?聡美どーする?」
「いーじゃん二人でいこうよ」
聡美は田崎がいればいいのかもしれない。僕らがいけないのをさして気に留めている風ではなかった。
「しょーがねえなあ。」
結局、田崎と聡美は二人でカラオケに行くことになった。
vol.2
京子と教室に入る。教授はまだ来ていなかった。先に田崎と聡美が座っていて、僕らはその横に座った。コの字型に配置されている机のちょうど一つ目のコーナーが僕らの定位置。聡美、田崎、僕、京子…並び方もいつも同じ。
聡美も田崎と同じく本来なら僕と同じグループにはなりえないタイプだ。けれどまた聡美も派手な外見に反して、ゼミのコンパや合宿の幹事を買って出るなど面倒見のよい性格で、話すととてもいい子だったりして、めんどくさいと言いながらもよく気のつく田崎といいコンビのようだった。二人で幹事をやるうちに意気投合したようで気付けば聡美も一緒にいるメンツに入っていた。
「あれ?京子ちゃんパーマかけた?」
田崎の言葉に京子はパッと目を輝かせた。
「うん。昨日美容院いってきたんだ」
京子の嬉しそうな顔を見ながら「僕のが先に気付いてたのに」と心の中で呟く。ただ言えなかっただけ…なんて言い訳にしかならない。思ってても口に出さなければ人の気持ちなんて伝わらない。ということは彼女の中で僕は人の変化に気付かない鈍感なやつとしか認識されていないのだろう。田崎は自分がオシャレに気を使う人間だからか髪型を変えたり、洋服にしろカバンにしろ何か新しいアイテ
ムに変えたりするとちゃんとそれに気付いて相手に伝えることができるやつだ。そういうことが自然にできてしまう田崎が僕はいつもうらやましく、そして憎らしい。
「榊、今日帰りひま?」
「…ん、なに?」
窓の外を眺めながら考え事をしていた僕に田崎がなにか聞いてきた。
「聡美がカラオケいきたいってうるさいから行くんだけどお前も来いよ」
僕はチラリと京子を見た。
「京子ちゃんもどう?」
田崎が僕を押しのけて京子に聞いた。
「どーしようかな…」
小さく答えた。
「てか俺今日バイト入ってんだけど」
「いーじゃんたまには。つきあえよ」
京子の視線が僕に刺さっている気配を感じた。聞かなくとも一緒にいって欲しいということはわかっている。でも…。
「いきなりは無理だよ」
「なんだよつきあい悪いなあ〜」
「あ私も今日は用事あるんだった、ごめん」
京子がすかさず答えた…田崎の目を見ずに。いや正確には田崎の目を見れずに…。
「京子ちゃんもダメなの?聡美どーする?」
「いーじゃん二人でいこうよ」
聡美は田崎がいればいいのかもしれない。僕らがいけないのをさして気に留めている風ではなかった。
「しょーがねえなあ。」
結局、田崎と聡美は二人でカラオケに行くことになった。
2008.03.06 Thu
第一章 冬・想い
vol.1
雪雑じりの雨が降った。
それはまるで今の僕を映す鏡のようで…。
*
一月の終わり、今年も雪降らないのかな…そう思っていたある日、朝家を出ると雨が降っていた。傘をさし駅に向かう道すがら、街路樹の根元だけが白くなっているのに気付く。ふと視線を空に向けると雨の五線譜の中、メロディを刻む音譜のように白いカケラが舞っていた。みぞれとは違う…それは雪雑じりの雨だった。もしかすると朝方は雪だったのかもしれない。けれど少しずつ気温が上がり勢力を強めた雨が、雪の存在を打ち消すかのようにそれを洗い流していた。
溶けて土と雑じった、もはや雪ともいえないそれをじっと見つめながら僕は自分の姿を重ねていた。
*
「榊くんおはよう」
「おう」
「おうって…」
確か十日前のこと…大学に向かう急な坂道、後ろから僕に投げかけられた声に振り向くと、そこには京子が立っていた。一目で京子がパーマをかけたのに気付く。
「おはよう」
けれどなんていえばいいのかわからなくて、僕はとりあえず京子の目を見て挨拶だけを返した。
京子は小柄で「よく中学生とかに間違われるの」と愚痴を零している。確かに背も低く童顔で幼く見えるのは事実だ。並んで歩いていても多分、兄弟にしか見えないだろう。けれど彼女の脳みそは僕など太刀打ちできないくらいシワがあるに違いない。潰しがきくという理由だけでなんとなく法学部に入った僕のような人間とは違い、弁護士を目指しているだけのことはあって、彼女の成績にはA評価しか見当たらない。
チラリと彼女を横目で見る。笑うと目尻にできるシワが僕は好きだった。と…そんな僕の好きな目尻のシワが瞬間的に消えてしまった。何を…見てるの…?彼女の視線の先を辿る。
「話しかけにいったら?」
僕は心にもないことを言う。京子の耳が赤くなる。風の冷たさのせいだけじゃないだろう。
「あ…」
彼女が小さく漏らした言葉は落胆の色に染められていた。視線の先にいたのは田崎、そして…そんな田崎に京子より先に声をかけたのが聡美だった。
僕らは同じ法学部の二年生で同じゼミで、そして二人の矢印は田崎に向いていた。男女の人数はちょうどいいのに、人の気持ちはうまく噛み合わない、まあよくある話だ。僕の場合、矢印が自分に向いたことは今まで一度もない。逆に田崎は昔からいくつもの矢印を向けられる存在だった。田崎は中学のときの同級生で、彼を好きだというクラスメイトを見つけるのはたやすかった。僕が当時好きだった山元さんも例外ではなかった。
田崎は見た目こわそうだし口調はぶっきらぼうなくせに、さりげなく優しい。よく気がつくというかまめというか…。そのギャップがいいのだとクラスの女子が話していたのを思い出す。
でも多分、一番の理由はその整ったルックスにあるのだ…と凡庸な外見を持って生まれた僕などは考えてしまう。僕だってそんな顔に生まれたかった。ただ平凡な、取り立てて褒めるところのない顔立ちの両親を見るたび、それが限りなく不可能に近いという現実を思い知らされるだけだった。
おまけに僕には特別な才能もない。一つだけ人より抜きん出ているとしたらガンダムに関する知識ぐらいなもの。ただそんなものは女子にとって何の魅力にもならないことを今までの人生で身を持って体感してきたため、今じゃ大学で僕がガンダムマニアだと知っているのは田崎だけだ。それが田崎と僕の共通項…けれどまた田崎がガンダムマニアだという事実も、僕のみぞ知る。
中学を卒業してからは連絡を取り合うこともなかったが、大学で再会してからまたつるむようになり、二年になるとき同じゼミをとったのだ。見た目からいえば田崎と僕は同じグループにはなりえない。大学で会っただけならおそらく二人には何の接点もなく、例え同じゼミになろうともつるむようなことにはなっていなかったはずだ。
つくづく人間関係は出会うタイミング次第なのだと思ってしまう。京子とだって二年でこのゼミをとらなかったら、お互いの存在を知らないままで…そして僕の中に京子が棲むことになんてなってなかっただろう。
vol.1
雪雑じりの雨が降った。
それはまるで今の僕を映す鏡のようで…。
*
一月の終わり、今年も雪降らないのかな…そう思っていたある日、朝家を出ると雨が降っていた。傘をさし駅に向かう道すがら、街路樹の根元だけが白くなっているのに気付く。ふと視線を空に向けると雨の五線譜の中、メロディを刻む音譜のように白いカケラが舞っていた。みぞれとは違う…それは雪雑じりの雨だった。もしかすると朝方は雪だったのかもしれない。けれど少しずつ気温が上がり勢力を強めた雨が、雪の存在を打ち消すかのようにそれを洗い流していた。
溶けて土と雑じった、もはや雪ともいえないそれをじっと見つめながら僕は自分の姿を重ねていた。
*
「榊くんおはよう」
「おう」
「おうって…」
確か十日前のこと…大学に向かう急な坂道、後ろから僕に投げかけられた声に振り向くと、そこには京子が立っていた。一目で京子がパーマをかけたのに気付く。
「おはよう」
けれどなんていえばいいのかわからなくて、僕はとりあえず京子の目を見て挨拶だけを返した。
京子は小柄で「よく中学生とかに間違われるの」と愚痴を零している。確かに背も低く童顔で幼く見えるのは事実だ。並んで歩いていても多分、兄弟にしか見えないだろう。けれど彼女の脳みそは僕など太刀打ちできないくらいシワがあるに違いない。潰しがきくという理由だけでなんとなく法学部に入った僕のような人間とは違い、弁護士を目指しているだけのことはあって、彼女の成績にはA評価しか見当たらない。
チラリと彼女を横目で見る。笑うと目尻にできるシワが僕は好きだった。と…そんな僕の好きな目尻のシワが瞬間的に消えてしまった。何を…見てるの…?彼女の視線の先を辿る。
「話しかけにいったら?」
僕は心にもないことを言う。京子の耳が赤くなる。風の冷たさのせいだけじゃないだろう。
「あ…」
彼女が小さく漏らした言葉は落胆の色に染められていた。視線の先にいたのは田崎、そして…そんな田崎に京子より先に声をかけたのが聡美だった。
僕らは同じ法学部の二年生で同じゼミで、そして二人の矢印は田崎に向いていた。男女の人数はちょうどいいのに、人の気持ちはうまく噛み合わない、まあよくある話だ。僕の場合、矢印が自分に向いたことは今まで一度もない。逆に田崎は昔からいくつもの矢印を向けられる存在だった。田崎は中学のときの同級生で、彼を好きだというクラスメイトを見つけるのはたやすかった。僕が当時好きだった山元さんも例外ではなかった。
田崎は見た目こわそうだし口調はぶっきらぼうなくせに、さりげなく優しい。よく気がつくというかまめというか…。そのギャップがいいのだとクラスの女子が話していたのを思い出す。
でも多分、一番の理由はその整ったルックスにあるのだ…と凡庸な外見を持って生まれた僕などは考えてしまう。僕だってそんな顔に生まれたかった。ただ平凡な、取り立てて褒めるところのない顔立ちの両親を見るたび、それが限りなく不可能に近いという現実を思い知らされるだけだった。
おまけに僕には特別な才能もない。一つだけ人より抜きん出ているとしたらガンダムに関する知識ぐらいなもの。ただそんなものは女子にとって何の魅力にもならないことを今までの人生で身を持って体感してきたため、今じゃ大学で僕がガンダムマニアだと知っているのは田崎だけだ。それが田崎と僕の共通項…けれどまた田崎がガンダムマニアだという事実も、僕のみぞ知る。
中学を卒業してからは連絡を取り合うこともなかったが、大学で再会してからまたつるむようになり、二年になるとき同じゼミをとったのだ。見た目からいえば田崎と僕は同じグループにはなりえない。大学で会っただけならおそらく二人には何の接点もなく、例え同じゼミになろうともつるむようなことにはなっていなかったはずだ。
つくづく人間関係は出会うタイミング次第なのだと思ってしまう。京子とだって二年でこのゼミをとらなかったら、お互いの存在を知らないままで…そして僕の中に京子が棲むことになんてなってなかっただろう。
2008.03.05 Wed
大切なものはなんですか?
欲しいものはなんですか?
失いたくないものはなんですか?
ずっと持ち続けたいものはなんですか?
自分自身に問いかける
答えは全部一緒
答えはどれも「君」なんです
君以外、いらない
君のことが何よりも大切で
あたしが欲しいのは君だけで
どうしても君を失いたくなくて…
あたしはただ君とのつながりを持ち続けていたいの
欲しいものはなんですか?
失いたくないものはなんですか?
ずっと持ち続けたいものはなんですか?
自分自身に問いかける
答えは全部一緒
答えはどれも「君」なんです
君以外、いらない
君のことが何よりも大切で
あたしが欲しいのは君だけで
どうしても君を失いたくなくて…
あたしはただ君とのつながりを持ち続けていたいの
2008.03.05 Wed
失ってから気づく
君を必要としてたこと
遠く離れてから感じる
君を愛してたこと
隣にいるのは当たり前じゃなかった
僕はその奇跡に甘えてただけなんだ
君の声が聞きたい
君に…もう一度触れたい
でも、もう遅いんだ
だってもう君はここにいない…
君を必要としてたこと
遠く離れてから感じる
君を愛してたこと
隣にいるのは当たり前じゃなかった
僕はその奇跡に甘えてただけなんだ
君の声が聞きたい
君に…もう一度触れたい
でも、もう遅いんだ
だってもう君はここにいない…
2008.03.03 Mon
優先順位
いつの間にか君がいちばん
忙しさに埋もれて忘れてた
君が好き、その気持ち
君がいるから頑張れた
君が僕の原動力
だから今度は僕が
君のエンジンになるよ
いつの間にか君がいちばん
忙しさに埋もれて忘れてた
君が好き、その気持ち
君がいるから頑張れた
君が僕の原動力
だから今度は僕が
君のエンジンになるよ
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